おみぃの裏山

アラフィフおみぃの詩のブログです^_^どうぞごゆっくり

「そのままのきみがすき」マックス・ルケード

クリスマスが近づくとなぜだか読みたくなる一冊。内容はクリスマスとは関係ないのだけど(もしかして表紙がクリスマスカラーだから?)。

 

両親のいない5人兄弟を、王様が養子に迎えようとしている、という吉報がある街に届く。兄弟たちはさっそく色めき立って王様の養子にふさわしくなるべく各々準備に励むが、さて末っ子ちゃんは、、、。f:id:omiitootamadaisuki:20191218120448j:image

ところが すえの女の子には 

王さまにさしあげるものが 何もなかった。

 

ナイフをもっても 絵ふでをもっても 

ぶきようだし 

 

歌を歌おうと口をひらけば 

聞こえてくるのは かすれ声。

 

本を読んでもちんぷんかんぷんで 

とくいなものが 何もなかった。

 

すえの女の子は 自分には才のうがないから 

王さまにさしあげるものが 

何もないと思っていた。 

気持ちだけはあるのだけど。

 

でも気もちといえば すえの女の子は 

とても気だてのいい子だった。

 

よく 村の入り口のところへ行っては 

人びとが行ったり来たりするのを見ていた。

 

村人がかっているどうぶつの せわをして 

おれいに少しお金をもらうと 

にいさんたち ねえさんたちに 

食べものを買って帰った。

 

これといって とりえはないけど 

すなおで心のやわらかな子だった。

 

みんなが知らん顔するような人とも 

友だちになったし

村じゅうの犬をかわいがっていた。

 

たびから帰った人をでむかえ 

はじめて会った人にもあいさつした。

「おかえりなさい。たびはどうだった?」

「おばさん。おじさんはお元気?」

「新しいおしごとは たのしい?」

 

すえの女の子は思いやりがあって 

いつもみんなのことを気にかけていたので

聞きたいことは山ほどあった。

 

まずしい人でもお金もちでも 

そんなことはかんけいなかった。

 

すえの女の子はひとりひとりのことを 

そのままですきだったから。

今思えば、これまではずいぶんと客観的にこのお話を読んできたんだなぁと気づく。今までは「がんばれ末っ子!」との上から目線だった気がする。今年読むとなんだか末っ子が自分そのものに思えてくるのはなぜ(笑)!

 

末っ子ほど気立てはよくなくても、王様が来て下さったら、何よりも会えたことを喜んで、取るものもとりあえず、着の身着のままゆっくりおしゃべり出来る心の余裕だけは忘れずにいたい!


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